バレンタインデーの歴史や海外の習慣は?お菓子の一覧とそれぞれの意味も紹介

2月14日はバレンタインデーです。バレンタインデーに関する歴史や海外の習慣、それぞれのお菓子の意味なども紹介します。

バレンタインデーの歴史

バレンタインデーの歴史は、その起源に関していくつかの説がありますが、最も広く認知されているのは、ローマ時代に遡るとされています。

この祝日の名前の由来となった聖バレンティヌスは、複数の伝説が存在するキリスト教の殉教者であるとされています。

  1. キリスチャンとローマの伝説: ローマ皇帝クラウディウス2世は、独身の男性のほうが優れた兵士になると信じて結婚を禁止しました。

    ですが、伝説によれば、聖バレンティヌスはこの命令に反対し、秘密裏に若いカップルの結婚式を執り行いました。

    その行為が発覚したため、彼は投獄され、後に処刑されたとされています。

  2. 聖バレンティヌスの奇蹟: 別の伝説では、投獄された聖バレンティヌスが牢獄の看守の娘と恋に落ち、彼女が盲目であったにもかかわらず、奇跡的に彼女の視力を取り戻させたと言われています。

    彼が処刑される際に、「あなたのバレンタインより」と署名したメッセージを彼女に残したとも伝えられています。

  3. 古代ローマの祭りラブルカリア: さらに古い起源説としては、古代ローマの冬の終わりの祭りであるラブルカリアが起源であるとするものもあります。

    2月13日から15日まで続くこの祭では、健康と豊かな収穫を願って不妊を祓う儀式が行われ、若い男女が祭りを通じて結びつくという風習もありました。

キリスチャンの祝日としてのバレンタインデーは、5世紀にローマ教皇ゲラシウスによって定められたとされ、愛とロマンスの祝日としての側面は、中世のフランスとイギリスで特に発展しました。

14世紀の詩人ジェフリー・チョーサーは、バレンタインデーに鳥たちがそのパートナーを選ぶと記述しました。

これがバレンタインデーを恋人たちが愛を表現する日と関連づける一因となったとされています。

その後の時代においてバレンタインデーは、特に愛する人たちがお互いに愛を誓い合う日として、ヨーロッパや世界中で広く祝われるようになりました。

現代では、商業的な要素も色濃く、カードやプレゼントを交換することが一般的な習慣となっています。

海外でのバレンタインデーの風習

バレンタインデーは世界中で広く祝われている祭日ですが、国によって祝い方には独自の特徴があります。

他国のバレンタインデーの祝い方です。

  1. 日本: バレンタインデーは女性から男性にチョコレートを贈る日として知られています。これには愛情表現としての「本命チョコ」や、職場の同僚や友人など、親しい間柄でない人への義理の意味を含む「義理チョコ」が含まれます。一か月後の3月14日には、「ホワイトデー」として、男性が女性にお返しにプレゼントを贈る習慣があります。
  2. 韓国: 韓国でも日本と同様にバレンタインデーに女性が男性にチョコレートを贈り、ホワイトデーに男性が返礼します。加えて、韓国では4月14日を「ブラックデー」とし、この日には独身の人々が集まって黒い韓服を着たり、ジャージャー麺を食べたりして独身であることを「祝います」。
  3. アメリカ・カナダ: 北米では、カップルだけでなく家族や友人も含めて愛と感謝の気持ちを表現する日として広く祝われています。学校では子供たちがお互いにバレンタインカードを交換したり、ギフトやフラワーアレンジメント、ジュエリーなどが贈られることが一般的です。
  4. イタリア: 伝統的にバレンタインデーは恋人たちがお互いに愛を祝するロマンチックな日とされており、カップルは一緒に過ごし、贈り物としてしばしばチョコレートや花を交換します。
  5. ブラジル: ブラジルでは「Dia dos Namorados」(恋人の日)として知られる祝日を6月12日に祝います。この日もまた愛とロマンスに満ちた一日で、カップルは一緒に過ごし、互いにプレゼントを交換します。
  6. ウェールズ: ウェールズでは、バレンタインデーではなく、セント・ドゥウィンウェンズ・デイを1月25日に祝います。伝統的なギフトは「愛のスプーン」と呼ばれる、細かく彫刻された木のスプーンです。

これらの例は、世界中で祝われているバレンタインデーの様々な祝い方の一部です。文化や伝統に応じて、その他のユニークな習慣や祭りが各国で見られます。

バレンタインデーのお菓子の意味

お菓子の種類やそれを贈る文化によって、意味合いは異なることがあります。特にバレンタインデーにおいては、お菓子の種類が贈るメッセージに密接に関連していることがよくあります。以下は代表的な例です:

  1. チョコレート: チョコレートは愛と情熱の象徴とされることが多く、特にハート形や高級なチョコレートは恋愛感情を示す際に用いられることがあります。
  2. 手作りのお菓子: 手作りのお菓子は、時間と労力をかけて作ったものであるため、恋人や大切な人への深い愛情や特別な想いを伝えるために贈られます。
  3. クッキーやカップケーキ: 友達や同僚に対して友情や感謝の気持ちを伝えるときによく用いられます。また、子どもたちに対する小さなプレゼントとしても人気があります。
  4. 高級なギフトボックスや詰め合わせ: 社会的な立場やビジネスの関係において、尊敬や感謝の意を示すために選ばれることがあります。
  5. ホワイトチョコレートや他の白いお菓子: 純粋や友情などを象徴することがあり、恋愛感情よりも穏やかな感情の表現に用いられることもあります。

文化によっては、お菓子の色や成分、形状に特別な意味が込められることもあります。

例えば、日本ではバレンタインデーに贈るチョコレートの種類によって異なる関係性を示す習慣があります。

また本命チョコレートは特別な人への真剣な愛を表すものであり、義理チョコは義務感や友情、または社会人としての礼儀を示すものとされています。

したがって、お菓子の種類やその提供の方法によって、様々な意味が伝えられることがあります。

本命向け:お菓子一覧と意味

  • マカロン :洗練されたデザートとして親しまれるマカロンは、華やかな見た目と上品な味わいで、贈ることがあればその人を大切に思っているというメッセージを伝えます。

    その丸みを帯びた愛らしい形が、何色にも染まる見た目で、受け取る人を喜びで満たしてくれるでしょう。大事な人や親しい恋人に、心を込めてこれらを贈ってみるのはいかがでしょうか。

  • マフィン :愛らしい形のカップに入った、ふわふわに焼きあがったマフィンも、「あなたにとって特別な存在」という意味を込めて贈られることがあります。昔は、特別な慶事で楽しむデザートとして重宝されていたため、その希少性が特別感を演出します。

    小麦粉が豊富に使われた生地は、味わい深い成熟した風合いが特徴で、種々のフレーバーが取り入れられる点も楽しめます。

  • カップケーキ :祝祭日や記念日にしばしば登場するカップケーキもまた、重要な人々への想いが込められたスイーツです。

    マフィンに似てはいますが、クリームやアイシングなどで華やかに飾られたカップケーキは、パンケーキミックスを使用して手軽に作ることができるため、自分の手で愛を表現するのに適しています。

  • キャンディー :キャンディーは「あなたのことが好き」「ずっと続く私たち」といった情熱を込められています。甘さが口の中で長く残ることからきています。

    ですが、バレンタインでは、友情の印としても考えられるため、親しい友人にプレゼントするのも良いでしょう。

  • ティラミス :ティラミスという名はイタリア語で「私を高揚させて」という願いが込められ、元気付けるメッセージを持つデザートです。

    栄養素の豊富な卵やアルコールを含むことから、かつては体力の回復に役立つとされていました。

    そんなことからも、大人の深い味わいを伝える最適なスイーツであり、恋人やパートナーに贈るのがちょうどいいでしょう。

  • バウムクーヘン:輪を重ねることで「繁栄する未来」を祈るメッセージが込められたバウムクーヘンは、その名が示す通り、木の年輪のように見えることから幸福を重ねる願いを象徴します。

    ギフトとしても人気があり、バレンタインでは友人、家族、職場の人々への敬意を表すプレゼントとして適しています。

  • ドーナツ:ドーナツが伝えるのは、「あなたへの愛情」です。その特有の円形は、丸い形で完全無欠な愛を象徴しており、英語での表現「心からあなたが好き」と結びついています。

    バレンタインデーには、深い感情を抱く相手へカジュアルに愛を告げるために使われるかもしれませんね。

友達・義理向け:お菓子一覧と意味

  • クッキー:このクッキーは「友情」を象徴するお菓子と言えます。その軽やかな食感は気楽な仲間同士の絆を思い起こさせ、友人たちへのバレンタインのギフトに適しています。

    簡単に作れるため、つい愛する人へも手渡しがちですが、その由来を知るならば、これは恋人向けではなく友達への贈り物として最適です。

    愛らしいデコレーションで飾り付けを施し、親しい友人へのプレゼントとして検討してみてください。

  • マドレーヌ:マドレーヌは、人との絆を深めたいという願いが込められています。二枚貝の形状が密接な関係を象徴しており、そこからそのような意味が生まれたとされています。

    日本では、ハマグリのような二枚貝が、祝い事に使われる吉兆の象徴です。例えばひな祭りや婚礼の席で見かけることがあります。

    その洗練されたイメージは、オフィスの上司や同僚への贈り物に最適です。

  • キャラメル:キャラメルは、「あなたの存在が心の安らぎ」や「慰めを与えてくれる」という感情を表すお菓子です。

    口の中でゆっくり溶けるその特性と、溶けた後もほのかに感じられる温和な甘みが、それらの感覚を象徴しているのです。

    この特質から、キャラメルは親しい友人や家族へのプレゼントに理想的です。日頃の感謝を表す一つとして、バレンタインデーに彼らへ贈ることをお勧めします。

負の意味を持つお菓子

  • グミ:グミをバレンタインの贈り物として選ぶ際には注意が必要です。一部の見解では、グミは「気に入らない」というメッセージを持つこともあるとされています。

    その理由として、グミはどこでも手に入りやすく、価格が低いために、感情をあまり込めていないように取られがちです。
    特別な人へ贈る場合は、誤解を招かないようにするために他の選択肢を検討するのが賢明かもしれません。

    ただし、もしその人がグミを特に好むなら、プレゼントに一言添えて、選んだ理由やその人への思いを伝えることで、誤解を避けつつ温かみのある贈り物に変えられるでしょう。

  • マシュマロ:マシュマロは、その特性上「早く解消してほしい」という願いや「遠慮したい」という感情を象徴するとされています。これは、口の中で瞬く間に溶け去るその性質に由来しています。

特別意味が無いお菓子

  • ブラウニーやタルト系:チョコレートブラウニーやチョコレートケーキ、フルーツタルトといったお菓子には大きな意味はありませんが、これらが含むチョコレートが「あなたに寄り添っているよ」というメッセージを伝えるかもしれません。

    手軽に大量に作れるので、友だちや職場での気軽なギフトとして最適なバレンタインデーのデザートオプションとなります。

  • スコーンやカヌレなどの洋菓子:スコーンやカヌレ、シュークリームのような洋菓子は深い意味を持たないものの、共に紅茶と共に楽しむひとときを演出します。

    これらのスイーツは、親しい人達とのティーパーティーに最適で、そこでの会話が華やぐことでしょう。

    軽食として提供するスコーンは、そのシンプルな味わいが紅茶とともに味わうことで一層際立ち、カヌレはその独特な見た目でテーブルを彩ります。

    シュークリームのクリーミーな味わいはどんなお茶の時間にもマッチし、お互いの絆を深めるスイートな選択となるでしょう。

  • 和菓子:和菓子はその控えめな甘さで知られ、生クリームやバターをたっぷり使った洋菓子が苦手な方に最適です。

    個別に包装されているため、オフィスでの配布にも大変便利で、職場でのバレンタインギフトとしても好まれる選択肢となります。

まとめ

バレンタインデーの歴史、海外での習慣、それぞれのお菓子の意味について書きました。

バレンタインデーは、あなたの大切な感謝のメッセージを届ける特別な機会となります。

通常選ばない特別なお菓子を選ぶことも考えられますが、それぞれのスイーツには独自の意味が込められているため、受け取る人との関係性を考えて丁寧に選ぶべきです。

丹念に選ばれたお菓子とその背後にある想いは、相手の心に確実に響くでしょう。

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