チャイニーズニューイヤーの歴史・食べ物や縁起物は何?日本で旧正月を祝わない理由は?

チャイニーズニューイヤーは、中国や華人社会において、最も重要な祝日の一つです。華やかな龍や獅子の舞、花火、家族との団欒、美味しい料理など、伝統的な儀式や催し物が行われます。

また、チャイニーズニューイヤーの年を迎えることは、新たな始まりや幸運の象徴とされています。

チャイニーズニューイヤーについて詳しく紹介します。

チャイニーズニューイヤーの歴史

中国の新年と言われるチャイニーズニューイヤーは、 別名、春節(しゅんせつ), 旧正月と言います。中国の伝統的な新年のお祝いのことです。

2024年は2月10日(土曜日)です。

チャイニーズニューイヤーの歴史について解説します。

  1. 起源: チャイニーズニューイヤーは、紀元前14世紀頃の中国の殷(しん)王朝や周(しゅう)王朝の時代に遡るとされています。最初の新年の日は、春分点が訪れる頃であり、農耕社会において春の始まりを祝う行事として始まりました。
  2. 春節: チャイニーズニューイヤーは中国では「春節(chūnjié)」とも呼ばれます。春節は、太陽暦では1月1日に当たりますが、中国の旧暦(農民暦や陰暦)に基づいてお祝いされます。これは、太陰太陽暦の一種であり、月の満ち欠けや太陽の位置を基に日付が決まります。
  3. 伝統的な祝祭: チャイニーズニューイヤーは、家族の結束や豊かな収穫を祝うための伝統的な祭りとして重要な行事です。家族が集まり、特別な料理を準備し、祖先を祀る儀式を行います。また、龍の舞や獅子舞、花火、音楽、舞台パフォーマンスなどのエンターテイメントも楽しまれます。
  4. 12の干支: チャイニーズニューイヤーは、12の動物を使った干支(えと)という12年周期のサイクルに基づいています。各年は、ラット、牛、虎、ウサギ、ドラゴン、蛇、馬、羊、猿、鶏、犬、豚の12種の動物に関連付けられていて、それぞれの年にはその動物の特性が与えられます。
  5. 国際的なお祝い: チャイニーズニューイヤーは、中国固有の祭りとして知られていますが、現在では世界中で祝われています。多くの地域や国ではチャイニーズニューイヤーのイベントやパレードが開催され、中国の文化と伝統を称える機会となっています。

以上がチャイニーズニューイヤーの歴史です。

地域や家庭によって伝統や習慣は異なる場合がありますが、いずれにおいても家族や共同体の結束を祝い、新しい年の幸運と繁栄を祈る重要なお祝いです。

食べ物

チャイニーズニューイヤーを祝う際に、縁起が良いとされている食べ物を紹介します。

チャイニーズニューイヤーには、さまざまな特別な料理が用意され、以下にいくつかの代表的な料理をご紹介します。

  1. 年夜飯(ニエンヤーファン): 年の最後の晩餐として特別な夕食が食べられます。一般的な料理には、魚(余り物を持ち越すという意味で繁栄を象徴する)、餃子(富や財産を象徴する)、蝦(海老、幸運を意味する)などがあります。他にも肉料理や野菜の料理が用意されることもあります。
  2. 春巻き(チュンジャン): 春巻きは、野菜や肉、海鮮などを包んだ揚げ物または蒸し料理です。春を象徴する料理として、チャイニーズニューイヤーにはよく作られます。
  3. 餃子(ジャオズ): 餃子は、薄い皮で包まれた具材(一般的には豚肉やキャベツ)の詰め物です。餃子は財産を象徴し、チャイニーズニューイヤーによく作られ、家族や友人と一緒に作って食べることが縁起の良いとされています。
  4. 粽子(ジョンツー): 粽子は、もち米で作られた三角形の包み食品です。中には甘い餡や塩味の具材が入っていることがあります。粽子は新年の祝いにも食べられ、地域によっては特定の日に作られることもあります。
  5. 年糕(ニエンガオ): 年糕は、もち米を主成分としたケーキのような料理です。年糕は縁起物とされ、新年の幸運や繁栄を象徴します。主に蒸して作られ、甘い餡や紅豆ペーストと一緒に食べられることがあります。

これらは一部の代表的な料理ですが、地域や文化によって多様性があります。チャイニーズニューイヤーの期間中、家族や友人と一緒にこれらの料理を食べることは、幸運や繁栄を願う重要な習慣です。

縁起物

チャイニーズニューイヤーにおける縁起物には、以下のような物があります。

  1. 紅包(ホンバオ): 赤い封筒に入ったお金の贈り物です。幸運や豊かさをもたらすとされています。
  2. 春聯(チュンリエン): 福や吉祥の言葉が書かれた赤い紙の掛け軸です。家の玄関や窓に掲げられ、幸運をもたらすと信じられています。
  3. 金の装飾品: 金色や金塗りの装飾品は富や繁栄を象徴し、幸運を招くとされています。
  4. 桃の花: 桃の花は長寿と幸福を象徴する縁起物です。新年を迎える際に家の中や庭園に飾られます。
  5. 魚: 魚は「余り物を持ち越す」という意味で、新年に繁栄をもたらす縁起物とされています。特に、魚の名前と繁栄の意味が類似しているため、魚の料理が重要な食べ物となります。

これらは一般的な縁起物の一部です。チャイニーズニューイヤーの期間中、これらの縁起物を家や祝祭の場所に飾ることで、幸運や繁栄を祈る習慣があります。

日本で旧正月を祝わなくなった理由

日本以外のアジアの多くの国々では、韓国、ベトナム、シンガポール、インドネシア、マレーシアなどで旧正月が祝われています。

しかし、日本はアジアの国々の中で旧正月を祝わない数少ない国です。なぜ日本では旧正月の祝いが行われなくなったのでしょうか?

かつては旧暦が使用されていた時代、日本も当然、正月をその暦に従って祝っていました。

しかし、明治維新の後、日本は西暦に移行し、新暦の1月1日を正月とするようになり、太陰暦の正月は廃止され「旧正月」と呼ばれるようになりました。

そのため、現代の日本では、沖縄と一部の地方を除いて、ほとんどの場所で旧正月の祝いは行われません。

ちなみに沖縄では旧正月を「ソーグヮチ」と呼び、旧正月の祝いの風習が根付いています。

お正月料理を食べたり、親戚が集まったりする習慣があります。また、鏡餅に似た「ウチャヌク」やしめ縄なども飾られます。

まとめ

チャイニーズニューイヤーの歴史、食べ物、縁起物や、日本で旧正月を祝わない理由について説明しました。

 

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