クリスマスシーズンが到来すると、誰もが心躍る気持ちに包まれますね。クリスマスは日本でも大変親しまれていますが、実際クリスマスは何をする日か、由来、意味や風習など知っていますか？
クリスマスの背景やクリスマスイブは何をする日か、さらにはクリスマスの装飾や料理、そして子どもたちの楽しみであるサンタクロースの秘密など、クリスマスに関わる興味深い情報をお届けします。
クリスマスの由来や風習
まず、クリスマスの背後にある意味ですが、日本でのクリスマスは、ツリーやリースの飾りつけ、ギフトの交換、家族や友人との楽しい食事など、季節の特別なイベントとして認識されています。
基本的に、クリスマスはキリスト教でのイエス・キリストの生誕を祝うものとして知られています。4世紀頃から、キリストの誕生を12月25日に祝うことが一般的になったとされています。
ただし、新約聖書にはキリストの具体的な誕生日は明記されていないため、正確には「イエス・キリストの誕生日」とは言えません。
このことから、ヨーロッパやアメリカなどでは、キリストの具体的な誕生日を祝うよりも、彼の存在を祝福する日として捉えられています。
一方、クリスマスを祝わない国や地域も実際には存在しています。例えば、イスラエルや他のユダヤ教の信者が多い地域では、クリスマスは一般的には祝われません。
その代わり、12月中旬頃に「ハヌカ」という祭りがあります。これは、冬至を迎えるこの時期に8日間、毎日キャンドルを1本ずつ灯して祝うイベントです。
したがって、国や地域、宗教によっては、クリスマスが特別な意味を持たない場所も多いのです。全ての国や地域でクリスマスが一般的なイベントとは限らないのです。
しかし、日本などの国々では、地域固有の文化や習慣と組み合わさり、独自のクリスマスの形が生まれました。
クリスマスに関するそれぞれの意味や風習
クリスマスには、伝統的で独特の装飾や料理が関連付けられています。それぞれの背景や起源について書いてみました。
クリスマスツリー
世界中で、クリスマスの際には町や家にクリスマスツリーを飾ります。多くの場合、この木として選ばれるのは常緑のモミの木ですが、その選択には特別な意味があります。
モミの木は、厳しい冬でも葉を失わない特性があります。四季を通して緑色を保つこの木は、永遠の生命のシンボルとして捉えられてきました。
これが「神の永遠の愛や命」の象徴として解釈され、クリスマスの木としての役割を果たすようになりました。
木を飾る習慣の始まりはドイツにあり、聖職者マルチン・ルターが子供たちに星の美しさを見せたく、木に燃えるキャンドルを飾ったとされています。
クリスマスケーキ
クリスマスの際、ケーキは欠かせないアイテムとなっていますね。 しかし、白いクリームのケーキにいちごをのせたケーキは、日本の独自の習慣と言えます。
例を挙げると、フランスでは、木の丸太の形をしたブッシュドノエルというデザートを、ドイツではドライフルーツやナッツを含んだシュトーレンという甘味のあるブレッドを楽しみます。
また、イギリスやオーストラリアの伝統では、クリスマスプディングをクリスマスの数週間前から、既に準備を始めることがあります。
多くの国々でクリスマスにスイーツを味わう習慣がありますが、それはケーキだけでなく、パンやビスケットを食べる国もあり面白いです。
赤い果実
クリスマスの装飾品としては、赤い果実、特に西洋ヒイラギが人気です。 西洋ヒイラギの葉と果実の色は、クリスマスの色として広く知られています。
赤色はキリスト教において特別な意義を持ち、魔除けや生命のシンボルとされています。
さらに、キリストの犠牲の象徴としても捉えられ、それは「慈しみ」や「神の愛」を示しています。
特別なクリスマス料理：鶏の丸焼き
クリスマスに連想する料理として、チキンの丸焼きを想像する人も多いですが、実は、元々のクリスマスの伝統料理はガチョウでした。
ガチョウは日常では手に入りにくい逸品であり、クリスマスの特別な時に食べるものとされていました。
現代の西洋諸国では、ガチョウや焼き鳥よりも、七面鳥が主流です。これは、七面鳥がガチョウよりも育てやすく、供給量が多いためです。
日本では鶏が好まれていますが、ガチョウや七面鳥があまり流通していないことが関係しています。
アドベントカレンダー
アドベントカレンダーという、カレンダーに小さなポケットやドアがついていて、毎日１ずつ開けると中からお菓子などが出てくるものがあるのですが知っていましたか？
比較的新しい文化として浸透してきています。
このカレンダーの起源にはいくつかの話がありますが、一つの説として、12月初旬からクリスマスイブまでの日々を、家の壁に印をつけて、クリスマスまでをカウントダウンします。
お菓子や小さなギフトが詰められたスペシャルなカレンダーとして楽しまれています。
リース
壁やドアにクリスマスリースを飾るという人もいますが、 クリスマスリースは、キリストが十字架にかけられたときに頭に乗せられていた「いばらの冠」を象徴しています。
クリスマスリースには、絶えず続く愛「永遠の愛」豊かな収穫を祈る「豊作祈願」、さらには邪気を払う「魔除け」など、多くの意味が込められています。
日本でのクリスマスの歴史について
16世紀、イエズス会の宣教師であるコスメ・デ・トレースが、フランシスコ・ザビエルと共に日本にて伝道活動を行いました。
彼は1552年に、今の山口県でキリストの誕生を祝う式典を執り行いました。
この事件は、日本におけるクリスマスの起源と考えられています。しかし、徳川家康の政策によってキリスト教は禁止され、この伝統も途切れました。
隠れキリシタンのコミュニティも存在していましたが、彼らがクリスマスをどのように祝っていたかの記録は少ないです。
ただし、外国人交流のあった長崎の出島では、冬の祭典としていくつかの儀式が行われていたとされています。
明治時代には、都心の店舗がクリスマス商品を販売し始め、徐々にこの祭りが普及し始めましたが、真に広がったのは昭和時代に入ってからと言われています。
大正天皇の1926年の逝去が12月25日であり、その日は「大正天皇祭」として特別な日でしたが、この時期、クリスマスの文化が根付くようになったとも言われています。
そして都市部のレストランやカフェでのクリスマスメニューの提供や、スタッフの仮装などの取り組みも見らました。
戦時中、英語や欧米の文化は控えられる傾向にあったものの、クリスマスに関する記録や写真も残っており、完全に禁じられていたわけではないことが伺えます。
サンタクロースの由来について
日本において、クリスマスイブに赤い衣装でプレゼントを持ってくるおじいさんのイメージは、一般的にサンタクロースとして知られています。
サンタクロースとして知られるこの人物の起源は、4世紀の小アジアの都市、シュラ（今のトルコに位置）で活動していたカトリック教会の司教、セントニコラウスと関連していると言われています。
この名前が時代とともにアングロサクソンの口語に変化し、「サンタクロース」として一般的に認識されるようになったのです。
伝説では、セントニコラウスは困窮している家庭や子供たちへの慈善のために、煙突から金貨を投げ入れました。
その金貨が暖炉近くの靴下の中に入ったことから、サンタクロースが靴下にギフトをもたらすという物語が生まれたと言われています。
サンタクロースが空を飛ぶトナカイの引くそりに乗っているというイメージ
サンタクロースの起源と関連する地域として、北欧の国々、特にスウェーデンやフィンランドが挙げられます。
この地域には、「サーミ人」という魔法が使えると言われる先住民族が居住しており、彼らはトナカイを使ってソリを引いて長距離を移動していました。
この日常的な風景が、サンタクロースのトナカイの物語の基となったと考えられます。
仮にサンタクロースの物語が、犬ぞりが普及しているカナダやアラスカで生まれていたら、サンタの乗るソリを引くのはトナカイではなく、犬だったかもしれません。
まとめ
クリスマスについて説明しました。クリスマスはキリスト教の伝統に由来する祭りで、ツリーやリースなどには特別な意味があります。
これらの意味を知っておくことで、クリスマスの飾りつけなどをする際に、その知識が役立ち、クリスマスをより深く楽しめるかと思います。
